心が落ち込んだ時には、自分のお肌に触れることでストレス軽減に
スキンシップで心が軽くなる。
私たちには、親しい人と触れることで、ストレスを軽くする効果があります。
ストレスとスキンシップの関係を調べた実験があります。
アメリカのウィスコンシン大学のレズリー・セルツァーは、
7歳から12歳の少女61人を対象に、聴衆の前でスピーチをしてもらう
ストレスを与えました。
そして、その少女たちを、3グループに分けました。
最初のグループは、スピーチ前に控室に母親を読んで、抱きしめるなどの
スキンシップをしてもらう。
2つ目のグループには、スピーチ前に母親と電話で話してもらいました。
この少女たちは、聴覚の刺激によって激励をしてもらったのです。
最後のグループには、差しさわりのない映画を見てもらうなど、
母親からの接触や激励が何もないようにしました。
この3つのグループに、スピーチの後にコルチゾール(ストレスホルモン)
とオキシトシンの値を測定したのです。
結果は、どのグループからもスピーチのストレスから、コルチゾールが、
急激に増加していたそうです。
母親からのスキンシップがあったグループにはオキシトシンも増量
3つのグループの中で一番にオキシトシンの分泌量が多く
コルチゾールの値も30分後には正常に戻りました。
次にオキシトシンの分泌量が多かったのは、予想どうり
電話で激励されたグループです。
何もされなかったグループは、オキシトシンの分泌が見られません。
さらに、コルチゾールの値は1時間たった後も、正常値より高い状態が続きました。
この事を見ても、いかにスキンシップが、ストレスから身を守ってくれ、
心を軽くしてくれるのかが、わかりますね。
オキシトシンはスキンシップ開始から5分で分泌し始める
スキンシップ開始から、5分ぐらいで分泌し始めるオキシトシンには
ストレスホルモンを減らすだけでなく、血圧を下げたり、
リラックスする効果があります。
このアメリカの実験でも分かるように、
大好きな母親や、信頼できる人、愛情のある人との
スキンシップには、ストレスを軽減させる効果があるのです。
なんて、素敵な実験結果でしょうか?!
日常生活の中で、起きるさまざまなストレスを避けて暮らすことは
困難ですが、受けたストレスを軽くすることが出来る。
これだけでも、心が軽くなるのを感じますね。
スキンタッチの力を味方に!!
何か、心が落ち着かない、ストレスを感じた時に、
このスキンタッチを覚えておくことは、日々の生活への
過ごし方が違ってきますね。
誰でも、いつでも元気な時ばかりでは、ありません。
何か、心に重くのしかかる問題などが起きることはだれでもあると思います。
だから、その対策として、ぜひスキンタッチの力を
利用して、心の重しを少しでも軽くできれば嬉しい限りですね。
効果的な「触れ方」があります!!
お肌に触れるスキンシップですが、心を整えるうえで
絶大の効果を出す触れ方は、なんといってもマッサージです。
なんと、皮膚に触れることで、皮膚にある触覚の受容器である
「C触覚線維」を通し、皮膚から脳へ神経を介して情報が伝わります。
皮膚に触れることは、この「C触覚線維」やオキシトシンに働き
かけることになるのです。
しかし、こんな簡単で誰にも出来る「皮膚に触れる」ことですが、
私たちは、正しい触れ方などを、誰も習ってきていないのが現実です。
実は、効果的な触れ方があると、説いているのは、
桜美林大学の身体心理学者の 山口創先生です。
肌から癒される触れ方には、4つのコツが・・・
第一のポイントは触れるスピードです。
これは「C触覚線維」と関わってきます。
「C触覚線維」は、1秒間に5㎝前後の速さで触れた時にもっとも
活性化されると言われています。
この「C触覚線維」を活性化するには、そのさわるスピードが
早くても遅くてもいけません。
次回は、この触れるスピードで、どう心が変わるのかを
お伝えしたいと思います。
また、見に来ていただいたら嬉しいです。
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